空気の匂いで思い出すもの

 今日は六月らしい天気といいますか、今にも雨が降りそうで、ここのところの暑さも隠れて過ごしやすい。ただ、日中は気温が上がって蒸し暑くなるそうです。全国的になのかな、ちょっと天気予報を詳しく聞いていませんでした。

 雨が降りそうな、大気の香りってあると思うのです。雨だけでなく、晴れの日も、雪の日も、なんとなく、空気は目に見えないものだけど、五感で感じられる天気の個性ってあると思います。そして、それとともに思い出す記憶があったりもするのではないでしょうか。私の場合は、何だろうな。雨が降る前の湿った感じや、なんとなく土の湿ったような香りが空気に混ざっているような匂いを感じると、嬉しい気持ちに悲しい気分が少し混じった、そんな心持になるのです。私にとって六月は、少し悲しい季節であるのかもしれません。そういう思い出が、ないわけではないので。じゃあなんで嬉しさもあるんだろうと考えたら、私は雨が好きなんですね。雨の音を聞いていると落ち着くところがあるので、嬉しさが混じっているんだろうと思います。

 雨は厄介なものでもありますし、恵みの雨とも言います。よく思うのは、「丁度いい降り方をしないのかな」ということなのですが、自然の在りようは人間には大きすぎるものなのかもしれません。いろんな技術が進歩していて、豪雨予測というものも存在すると思いますが、そういったもので災害が未然に防げる社会にもっとなっていけばいいなあと思います。私は雨の音が好きですが、土砂降りの雨は苦手です。家が斜面の上に立っているので、地盤が崩れないか怖くなるのですね。

 少し話がそれてしまいました。

 空気には匂いがあって、それが五感を刺激して、感情や記憶を呼び起こさせる。ふと思い出す何気ない事柄が、本当に遠くへ行ってしまったような気がして、ああ私も年齢を重ねたんだなあと感じます。あれほど大きいと思えた大失敗や挫折が、とても薄っすらと頭を過る程度に薄まっていて、時間の偉大さのようなものとともに、痛みはだんだんとなくなっていくのだなあと、ありがたさを思うのです。それでも少しは消えずに残っているから、こうして思い出したりするのでしょうけれど、それもまた懐かしさの一つとして残り、いつか全く消えていくのかもしれません。

 そういうのも、「救い」かもしれません。

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