新緑は美しく【薫風】 

 薫風。広辞苑によると、【①南風。温和な風。かんばしい風。南薫。②(季語夏)青葉の香りを吹きおくる初夏の風。青嵐。】ということです。何とも爽やかで、素敵な言葉だなあと思います。少し前に人から教えてもらったのですが、この新緑の季節にふさわしい言葉で、外を歩いたり走ったりしているときに感じる清々しい風は、薫風だったのだなあと思うのでした。

 季節は6月。もう初夏というより夏という季節になっているかと思いますが(季語的には)、まだまだ緑は若い色をしているものもあり、雨が止んでいる間は六月も爽やかだなあなんて感じがします。この時期に走っていると、まあ暑くて、喉も乾いたりするので、走るのがしんどかったりするのですが、そんな時に、サーっと爽やかな風が吹いてきて、体を涼しくしてくれると、もうちょっと頑張って走ろうかな、という気分にもなるのです。春の強い風は少し怖く、桜の花を散らせてしまうので、「残念なことだなあ」と思うのですが、だんだんそういった強い風も収まってきて、薫風が吹くようになると、夜には蛙が大合唱をしていたり、路地植えの苺に実がなったり、採らずにおいたタラの芽なんかの山菜が大きくなっていて、着々と季節は夏に向かっているのだなとしみじみ感じたりするのであります。

 もう何回も何回も、そんな四季のサイクルを経験して生きてきたわけですが、毎年毎年、自然の姿の移り変わりに感動し、そこから季節を感じ取っていて、相変わらずのそのありように、安心を覚えたりするのでした。

 なにかそういう確固たる偉大なものの姿を見られるのは、感じて生きていられるのは、とても神聖なものじゃないかなと感じます。

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